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狙うエンジニア 上原です!

2021年2月17日

皆さんこんにちは。機械設計エンジニアトレーナーの上原です。

今回は前回書いていなかった趣味についてご紹介したいと思います。

エアガンです。

 

一般的には、プラスチックの弾を飛ばすおもちゃの鉄砲ですが、実際には、おもちゃとは全然違う“大人の逸品”です。

正式には“公益社団法人 日本近代五種協会 公式認定競技銃”と言う物で、正確な台で固定すれば10m離れても1円玉が確実に狙える精密機械です。

しかしながら、人が扱うと手が振れたりタイミングがずれたり・・・ 100発100中とはいかないところが悔しい!

 

 

趣味を技術的に解説

発射された物体が空中を移動する場合、物体は放物線の軌道を描きます。

弾の質量、初速、的までの相対位置関係が判れば、発射角度を正確に計算する事が出来ます。

これは古典的な力学で研究しつくされた分野です。

 

図示の計算は かなりいい加減です

それを、数値計算ではなく、勘ピュータで直感的に計算して結果を出すのが射撃です。

私は0.3グラムの“超精密弾”を使っていますが、重さが0.1~2グラム違うだけで手に感じる反動と弾道の安定性、弾速の違いが感じられる程に微妙な世界です。更に、その日によって微妙に弾道が変わるので本番の試技に入る前の試射での微調整は欠かせません。

放物線を感じながら照準を微妙に調整して、的のど真ん中の5ミリの円を狙う・・・・・。

緊張が高まり精神が一気に集中して 全てが無になる瞬間に引き金を引きます。

弾が放物線を描いて的に吸い込まれて行く・・・・・これが快感っ!

A-LABOの機械工学・力学基礎講座の応用で この辺りの計算が出来ます。

更に、この考え方の延長が「人工衛星の考え方」や今を時めく「宇宙探査船“はやぶさ”の軌道計算」にもつながります。また私の愛読書でもある“ゴルゴ13”に出てくる神業的な射撃の可能性についても深く理解できると思います。

気の合う仲間と月1回寄り集まって、5メートル先の直径5ミリの的を狙う競技会を初めてからすでに春夏秋冬が20回近く繰り返されていますが、エアガンは熱い夏のままいまだに飽きが来ない奥深い趣味です。