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2022.05.02更新

電気講習で使用する教材製作について【電気エンジニアトレーナ加藤です】

皆さんこんにちは、電気トレーナーの加藤です。

今年の夏も容赦なく暑いですね、夏ですから仕方ありません暑さに負けず過ごしていきましょう。

さて、今回は電気講習で使用する教材製作のお話
  
 A-LABOにおいて、電気の講習は目に見えないものを扱うため難しい・理解しづらいのではというイメージを持たれる方もいると思います。確かに、座学中心に理論の講義ばかりでは”何でこんなに難しいことが必要なんだろう?”となりがちですが、A-LABOの電気講習では実験・実習を通して興味をもって学んでもらえる講座を数多く用意しています。今回はそういった実験機材の製作過程を一つ紹介したいと思います。

 お題は ”マイコン講習 応用編 ロードセルを理解して電子はかりを作ろう!” です

ロードセルとは?いきなり聞きなれない言葉かもしれませんが、

ストレインゲージとも呼ばれ物体のひずみを電気的に検出する測定器の一種です。一番わかりやすい応用例は重さを測る測りです、

かつてはばねを利用したばかりが一般的でしたが、ばねの移動量を

電子的に読み取るのは大変です。
ロードセル使用するとロードセルが重さで変形する量(ひずむと呼ぶ)を電気信号として検出することできるので、出力結果をマイコン等で処理ができるようになります。

といっても、ロードセルの電圧変化はわずかなものですのでかつては出力電圧を正確に検出するのは大変でしたが、最近ではロードセルの出力変化を読出すアンプとマイコン用のインタフェース回路が一つにまとまったユニットがありますので使ってみたいと思います、
ロードセルの出力端子をユニットに繋げるだけで、マイコンでデータ処理できるようになります、便利になったものです。ユニットとマイコンの接続にはI2Cインタフェースになっていますが、これも付属のケーブルを差し込むだけで完了です。

講習で使用するマイコンは最近はやりの”M5StickC”を使用しています。このマイコンはユーザが必要とする一通りの機能が

パッケージされているので、回路を作ってから動作確認まで非常にストレスなく進みます。講習の狙いはマイコンのプログラミングではなくマイコンやマイコンに接続されるユニットの動作理解です。
したがってそれ以外の面倒なところはスルーしたいので講習の目的にはピッタリのマイコンです。またM5StickCではライブラリもたくさん用意されていて公開されていますから、適切なライブラリを利用することでロードセルの出力変化がマイコンで読出せるようになります。

他のセンサーと違って、ロードセルはしっかり固定してないと正しく測定することができませんので固定用の治具を用意したいと思います(どうせなら実用機ふうに!)
マイコンとユニットとロードセルを固定できてスケールふうに見える治具をイメージしてAutoCADで作成したら、機械トレーナーに渡すと3Dプリンタで出力した治具が出来上がってきます(A-LABOはプロトタイプ開発環境としては最適です、おススメします)。
初回の出力品はロードセルの取付部の余裕が足りず図面修正して再度出力してもらい、一寸おしゃれな電子はかりケースが出来上がりました(自分で言ってる)。
 
ということで、電子はかりの形が出来上がってきました。
ここからが講習の本番です(ここまでは講師の教材準備作業でした!)。今の状況は、ロードセルの出力がそのまま見えています、はかりに何か乗せることで発生したひずみが出力として見えることが確認できるようになり、ロードセルの働きを理解することはできますが、
せっかくですから実用的な重さを測るはかりにしてみましょう。重さがわかっているものをのせて出力との関係を調べればなんとなくできそうですね。
身近なもので重さのわかっているものを探してスケールの較正方法を検討し、使いやすい機能を組み込んで実用的な電子はかりを作成していきます
ここからは、講習の中で一緒に学んでいきましょう、観察して、方法を考えて、試してみて、改善して、実用品にしていく過程でいろいろなことがわかってきます(座学で学んだ内容も生きてきます)。

A-LABOの電気講習では実験・実習を通して学ぶ講座を数多く用意しています、楽しんで技術を学んでいきましょう。

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